リムブレーキとディスクブレーキのホイールの重量比較
ディスクブレーキのロードバイクは確実な制御力と引き換えに、いくらかの重量増を招く。
フレーム、フォークはディスクに対応するためより強度が必要になるし、
ホイールはスポーク本数が増え、ディスクそのものの重量が追加される。
フレームセット
前者はキャノンデールSuperSixEvo Himodが値を出していていて、
キャリパー版:フレーム777g+フォーク280g 計1057g
Disc版:829g+フォーク369g 計1198g
差は141g。
これを大きいと見るか小さいとみるか。
元々超軽量フレームだから150g弱増えてもまだ軽量だとは思う。
クイックからスルーアクスルに変更(フロントのみ)して剛性が増したというインプレも散見するため、個人的にはアリではないか。
なんといっても拙者の旧式Dogmaに比べれば軽い軽い。
が、SuperSixEvoHimodを選ぶユーザーの場合はイメージだが軽さは重要視しているように思える。その視点からすると150gは大きいだろう。
あとは6.8kgの規定を守るor守らないかも選択肢に影響を与えるだろう。
ホイール
本題。
実際どれくらい差があるのか調べてみた。
対象はディスクブレーキ対応のクリンチャーorチューブレスorチューブレスレディ。
以下はモデル・リムハイト・ディスク版重量とキャリパー版(クリンチャー)との差異である。
①Zipp
すべてファイアクレスト(以下FC)版の比較。
いずれもワイドリムだが303が最大(29.9mm内径21mm)
202FC(TL) 32mm/1530g/+80g
303FC(TL) 45mm/1645g/+25g
404FC(TL) 58mm/1715g/+25g
リムハイトが低い202は増量が大きい。
303、404は微増だが、冷静に考えるとそもそもCL版が重い。
9170シリーズから追加。比較対象のCLはフルカーボンではなくカーボンラミネート。
蛇足だがSHIMANOがフルカーボンクリンチャーに舵を切らなかったのには落胆した。
WH-9170-C60(TL) 60mm/1616g/-153g
WH-9170-C40(TL) 37mm/1532g/+47
なんとC60はキャリパー版より軽い!
それだけC60CLが重いということもあるが、60mmハイトで1616gのワイドリムチューブレスなら普通にあり??
③Roval
Roval CLX32(TLR) 32mm/1350g/+70g
Roval CLX64(TLR) 64mm/1615g/+30g
Roval CL40(CL) 40mm/1543g/+63g
ここでも比較的リムハイトの低い32CLXの増加が大きい。
それでも1350gは優秀か。
実態は中心部への増量でリム重量は下がっているハズなので増加分ほど重さを感じないのかもしれない。
④フルクラム・カンパニョーロ
数が少ないので一緒に
RACING5 LG(CL) 27.5mm/1715g/+70g
RACING QUATTRO Carbon(CL) 40mm/1605g/+50g
ZONDA C17 26mm/1675g/+79g
⑤DT-SWISS
完組ホイールに関しては詳しくないけど、、ものが悪いわけはないだろう。
R32 SPLINE(TLR) 32mm/1725g/-10g
R23 SPLINE(TLR) 23mm/1655g/+55g
RC38 SPLINE(TLR) 38mm/1450g/-25g
RC28 SPLINE(TLR) 28mm/1325g/-10g
なんと32mmハイトからキャリパー版よりアドバンテージがあるではないか!
おおむねリムハイトが高い=もともとのリム重量が大きいものほど、Disc化の恩恵が大きいようだ。
逆にローハイト軽量ホイールは数字だけで見ると増加が大きい。
もっともこれはCLとTUの比較でも同様だが。
ここで、重量増があったからといって必ずしも走りが重くなるとは限らない。
なぜなら前期の通り重くなるのは中心部で、リム側は軽くなるからだ。
ではリム重量はどれくらい軽くなるのか?これも調べてみた。
⑥ENVE
SES3.4で比較。
35mmはワイドリムでリムが低く、45mmはノーマルに近くリムが高い。
SES 3.4 35mm/400g/-38g
SES 3.4 45mm/444/-29g
まとめ
CLと比較してみるとDisc版も悪くない。
そもそも拙者は重量度外視でパーツを選んでいるので、軽さよりも制御性や下りの安全性を優先したい気持ちもある。
あとはタイヤ(CL・TL・TLR)も含めたトータル重量で比較するとどうなるのか?
この点もまとめてみると面白いかな。